TikTok広告の課金方式・種類別の費用相場|費用対効果を高める方法も

企業のなかには、TikTok広告の出稿を検討しているものの、費用が気になり迷っている人もいるのではないでしょうか。ひと言にTikTok広告といっても種類がたくさんあり、それぞれの特徴を理解したうえで施策を行う必要があります。TikTok広告ごとに異なる費用相場や、費用対効果を高める方法についても、詳しく解説していきたいと思います。

TikTok広告とは?

TikTok広告とは、Bytedance社が運営しているモバイル向けのショート動画向けプラットフォームのことをいいます。日本に入ってきたのは2017年になり、主に10代・20代を中心に人気があります。実際にTikTokユーザーは約42%を18歳~24歳が占めていることでも知られています。全世界で35億を超える累計ダウンロード数でも知られ、非常に大きな影響力を持っています。特に、女性向けの商品やサービスのエンゲージメント率の高さでも知られており、広告への受容性の高いユーザーの利用率の高さでも知られています。広告に対して最後まで見てもらいやすく、伝えやすいのがTikTok広告の良さと言えるでしょう。

TikTok広告の課金方式

TikTok広告には5つの課金方法があります。

それぞれの課金方式とは何か、メリット・デメリットについても、詳しく紹介していきたいと思います。

クリック課金型(CPC)

TikTok広告のクリック課金型は、広告にクリックされた分だけ費用が発生します。広告に対して本当に興味を持ったユーザーがクリックしやすいメリットがありますし、無駄なコストを抑えられる点も大きなメリットといえます。リーチ獲得しやすい方法ではありますが、想定していたよりも費用が高騰してしまう場合がある点はデメリットといえます。広告クリエイティブによっては、クリックばかりが増えてコンバージョンに繋がりにくい点もデメリットといえるでしょう。

インプレッション課金型(CPM)

インプレッション課金型は、広告の表示回数=インプレッション数に応じて、料金が発生する方式です。広告の露出を最大限広げられる点はメリットになり、商品やサービスの認知度アップにも繋がります。新しい商品やサービスの販売、キャンペーン実施のタイミングで行えば、より多くの人に知ってもらえる可能性があります。ただし、デメリットとして広告を表示するだけでも課金が発生してしまいます。クリック課金型よりもCVR率も低くなりますし、予測しにくい点もデメリットといえるでしょう。

再生課金型(CPV)

再生課金型は、動画広告の再生数に対して料金が発生します。一定時間以上再生されたときに課金されるものになり、ユーザーがすぐに動画をスキップしてしまったときは課金されません。メリットとして広告に興味を持ってくれたユーザーに対して、費用対効果の高い宣伝ができることです。インプレッション課金よりも、費用対効果の高い運用を目指しやすい点もメリットといえるでしょう。デメリットとして、課金は発生してもコンバージョンに繋がるリーチかどうか検証しにくい点です。

期間契約型(CPD)

あらかじめ定めた広告の配信期間によって、課金される方式です。契約している間は、一定数の広告が配信されるようになるので、固定費を決めてプロモーションをしたいときにも便利に使えます。他の広告方法と比較してもクリックやインプレッションなどで費用が変動することもありません。一定期間ごとの露出もできるので、多くのユーザーに対してアプローチできるメリットもあります。デメリットは認知度に対して、出稿にかかる費用が他の方法よりも割高になってしまうことです。

最適化インプレッション課金型(oCPM)

最適化インプレッション課金型は、広告が1000回表示されるごとに課金される仕組みです。特定のアクションや成果に重点を置く広告の課金形態でもあります。特定の成果に最適化しつつ、関心を持っているユーザーに対して広告を配信できるのは大きなメリットといえます。効率的な広告運用をしたいと考えている人向けです。

【種類別】TikTok広告の費用相場

TikTokで出稿できる広告にはさまざまな種類があります。

広告の種類や、それぞれの費用相場(費用感)・課金方法について説明します。

予約型インフィード広告(純広告)

予約型インフィード広告(純広告)は、TikTokおすすめ投稿に配信できる広告のことをいいます。投稿の下には、商品やサービスの販売ページのリンクやキャンペーン情報を設置することも可能です。おすすめに表示されることで多くのユーザーに閲覧してもらいやすく、広告であることを抑えつつ、自然な形でプロモーションができるので、ユーザーからも苦手意識を持ちにくくなります。

TopView(トップビュー/起動画面広告)

トップビュー広告は、TikTokを起動したときに最初に表示される広告のことをいいます。TikTokを利用するすべてのユーザーに対して認知されやすくインパクトがある点は大きなメリットです。高いブランド力をアピールすることにも繋がります。トップビュー広告は1,000回表示させると770円の費用がかかります。1日1社に限定されているため、広告枠を事前に確保しておかないと利用できません。他の広告方法と比較しても特別感を演出できるのも特徴です。

Reach&Frequency(リーチ&フリークエンシー)

リーチ&フリークエンシーは、オークション広告(運用型広告)と同じ管理画面で事前にシミュレーションしたうえで予約をするための広告フォーマットになります。狙ったターゲットに対してコントロールできることや、適切な回数で広告を配信することも可能です。ブランド認知度を高めてエンゲージメント獲得に最適な広告として出稿することも可能です。唯一、予算が決まっていない動画になるのも特徴です。

#Challange(ハッシュタグチャレンジ)

ハッシュタグチャレンジは、広告主でオリジナルのハッシュタグ企画を考え、ユーザー参加型の広告を配信する方法です。事前に企業とTikTokで打合せを行いコンセプトを決めていきます。参加型だからこそ興味を得やすい方法になりますし、高いエンゲージメントが期待できます。期間契約型になり、費用相場は1,000万円~となります。契約期間は2か月ありプランによっても広告の掲載サイクルや保証インプレッション数などの違いも出てきます。

Branded Mission(ブランドミッション)

ブランドミッションは、クリエイターのリアルなコンテンツを使って行う広告です。クリエイターが広告と一緒にコンテンツを作れる事や、信頼性の高いクリエイティブを入手しやすい特徴もあります。集まった投稿からインセンティブを付与する動画を選出できるのも大きな特徴です。ハッシュタグページやBranded Effect(ブランドエフェクト)などを追加購入して、商材に合わせて使い分けることも可能です。ブランドミッションはスタンダードパッケージでも903万円以上の予算が必要になります。

運用型インフィード広告

運用型インフィード広告は、配信や運用について管理画面から作業できる方法です。

ブランドオークション広告

TikTok運用型のインフィード広告には、ブランドキャンペーン目的・パフォーマンスキャンペーン目的があります。運用成果を見ながら、予算や細かいターゲット層を決め投稿内容を変更することも可能です。予約型の場合、一度出稿してしまうと、結果が出ない場合も掲載期間中に広告を変更することはできません。その点運用型になると、掲載途中で事由に広告の調整ができるので効果を期待できるようになります。少ない予算でも出稿できる点もメリットといえるでしょう。

TikTok広告を出稿する際におさえておくべき注意点

TikTok広告を出稿するときにおさえておくべき注意点を2つ紹介したいと思います。

予約型広告:申込後のキャンセル・出稿後の途中修正ができない

先ほども簡単に説明しましたが、予約型広告は純広告と言われているものになり、掲載期間や料金があらかじめ決まっています。短期間で一気にブランド認知度を高めたいときやエンゲージメントを獲得したいときに使われます。一度出稿すると広告内容を修正できなくなってしまうので、誤字脱字があっても変更できません。広告コストは常にかかってしまうので、出稿する前に文字やリンク切れはないかしっかりと確認するようにしておいてください。

運用型広告:最低出稿金額が定められている

運用型広告の注意点として、最低出稿単価が高い点があります。純広告の場合は事前に一括で広告費用を支払定められた期間、広告を出稿する流れになります。コストさえかけられれば、ある程度の成果を保証されているということでもあるのですが、一定以上の費用は必ずかかるようになります。費用対効果を考え、目的にあった広告を選択できるようにしてください。

TikTok広告の費用対効果を高める方法

TikTok広告の費用対効果を高めるためにも覚えておきたい3つの方法を紹介します。

広告の目的・予算・ターゲットを明確にしておく

TikTok広告のなかでも、費用対効果を考えたときに一番向いているのはオークション広告を出稿したときです。他にもインプレッション型など効果の高いものもありますが、ユーザーからのアクションがないと割高になってしまいやすい傾向もあります。また、ターゲット層の設定は事前の調査が欠かせません。自社が求めるターゲット層とTikTok広告のターゲット層が一致しているのかを、まずは確認したうえで広告を作るようにしておきましょう。ターゲットが明確になれば、コンバージョンに近いユーザーへ配信できるようになるので、余計な費用をかけることなくユーザーの配信を減らせるようになります。

クリック課金型の運用型広告を利用する

TikTok広告は、一度配信を始めたとしてもそのままにはできません。広告に対して分析をしつつ、PDCAを回すための努力が欠かせなくなります。クリック単価は競合によっても変わってくる部分なので、そのときの状況に合わせて、最適だといえる出稿を行う必要が出てきます。クリック課金で運用している場合も、PDCAが悪化したときは、改善点を考え修正できます。インプレッション課金や期間契約型のハッシュタグチャレンジになると、費用対効果に優れた方法とはいえません。

運用代行会社・代理店に広告出稿を依頼する

TikTok広告の費用対効果を高めたいのであれば、最適な上体を維持し続けなくてはいけません。TikTok広告運用に関してのノウハウも必要になってきます。自社で対応するのが難しいときはTikTok広告に強みを持っている運用代行会社や代理店に広告出稿を依頼する方法もあります。今までのノウハウがあるからこそ、運用経験がない企業でもすべて任せられる点は大きなメリットといえるでしょう。

また、社内にTikTok広告のノウハウを蓄積することもできるので、自社運用に切り替えたいと考えている人にもおすすめです。

TikTok広告の出稿を運用代行会社・代理店に依頼する場合の費用相場

TikTok広告の出稿を運用代行会社・代理店に依頼する場合の費用相場について説明します。

一般的に代理店にTikTok広告を依頼した場合は「初期費用」「広告費」「代行手数料」などの費用がかかります。代理店によっては、初期費用がかからないこともありますが、問い合わせをしないとわからないと思います。

ちなみに、広告費はTikTokに支払うものになり、代行手数料は代理店に支払う費用のことをいいます。代理店にかかる費用をできるだけ抑えたいと考えている人は、安い手数料の代理店を選ぶようにしてください。できるだけ費用対効果を意識した運用ができるように、手数料負担を減らせるようにしていきましょう。費用対効果を意識できれば、広告を出稿しても多くの利益を出せるようになります。

まとめ


TikTok広告の費用相場は、出稿する広告によっても大きく異なります。10代・20代に対して動画を使ったアプローチをしたいと考えているのであれば、TikTok広告を活用するようにしてください。ただし、「インフィールド型」「起動画面広告」は効果こそ高く、ある程度まとまった費用がないと出稿できません。かけられる予算もあると思うので、総合的に判断したうえでTikTok広告を出稿するようにしてください。

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