TikTokの運用を始めたばかりの担当者のなかには、思うようにいいねが増えずに悩んでいる人もいると思います。ただ、動画を投稿しているだけでいいねの数が増えていくわけではありません。TikTok動画のいいね率を高める方法や、他にも、TikTokのエンゲージメントを高めるために必要になる、重要な指標についても説明したいと思います。
TikTokのいいねは重要な指標だからこそ、必要な施策を行うようにしておきましょう。
そもそもTikTokの「いいね」とは?
TikTokは多くのSNSと同じで「いいね」の機能があります。投稿された動画に対して、ユーザーが気に入った、もう一度見たいと思った場合につけるリアクション方法です。TikTokのいいねは動画を再生し、画面の右側にある「ハートマーク」の部分をタップするだけです。いいねをすると、白のハートボタンから、赤のハートボタンに変わります。さらに、自分がいいねした動画を確認したいときは、プロフィールのなかにあるハートマークをタップして、動画タブから確認することも可能です。動画は最新のものが一番左上に表示されるようになり、一覧にて確認できるようになります。
また、自分のいいねは他のユーザーに見られたくないときは「非公開」の設定にすることも可能です。一度非公開に設定するとユーザーのいいねは閲覧できなくなります。
【フォロワー数別】TikTokの平均いいね率
TikTokの平均いいね率は、フォロワーの数によって大きく異なります。
具体的なフォロワー数の平均いいね率は以下のようになるといわれています。
フォロワー数 | 平均いいね率 |
1,000~5,000人 | 約2.0~2.2% |
5,000~10,000人 | 約1.0~1.4% |
10,000~500,000人 | 約1.0% |
1,000,000人~ | 約1.4% |
TikTokのフォロワーは、1,000人~5,000人のアカウントの平均いいね率が最も高い事がわかっています。
これは、フォロワーとの結びつきが強い人数でもあり、多すぎず少なすぎないちょうどいい数であることがわかります。フォロワーが増えると平均いいね率は一度下がります。その後、1,000,000人を超えると平均いいね率が高くなってきます。
いいね率の目標値
フォロワー数による違いもありますが、TikTokの新規アカウントであればいいね率10%以上を目指すようにしてください。フォロワーが増えていくたびに、実際のいいね率も下がっていくことが予測できます。基本的には、10%以上を維持できることを目標に動画投稿を続けるようにしてください。TikTokの動画でいいね率が増えると、おすすめ欄に表示される可能性も高まります。
TikTok動画のいいね率を高める方法6選
TikTok動画のいいね率を高めるためには、より多くのユーザーからの反響を集められるかどうかです。TikTokのいいね率を高めるために覚えておきたい6つの方法について解説したいと思います。
トレンドを取り入れた動画を投稿する
TikTokのなかでもバズる動画を作るためには、トレンドを取り入れた動画を投稿する必要があります。人気の商品・サービスはもちろん、動画ならではのダンスの流行もありますし音楽(BGM)にもトレンドがあります。動画+音楽はセットのようなもので、より多くのユーザーに印象付け、何度でも再生したくなるような動画を作ることにも繋がります。トレンドは常に変わっているため、そのときの流行をしっかりと押さえた動画を投稿できるようにしていきましょう。
ポジティブな気持ちになれる動画を投稿する
TikTokのいいねボタンは、文字通り「良い」と判断した動画に押される傾向があります。ユーザーにとって動画を視聴しいいねを押すということは、おすすめの動画でもあり他の人にも見て欲しいと思える内容であるということです。TikTokの動画を見たときに「面白い」「かわいい」「もっと見たい」とポジティブな感情をいかに引き出せるかどうかにかかっています。
動画構成から意識しつつ作ることでポジティブな気持ちを引き出すことにも繋がります。
投稿時間を統一する
TikTokの投稿は、一定の時間に統一するのをおすすめします。TikTokユーザーが同じ時間帯に利用する傾向があるといわれており、ユーザーの見落としを防ぐことにも繋がります。例えば、社会人をターゲットにTikTok動画を配信するのであれば、朝の通勤時間や休憩、帰宅時間や夜間のほうが見てもらえる可能性が高くなります。ターゲットを明確にしたうえで、投稿時間を統一してユーザーの期待を集められるようにしておきましょう。投稿頻度も一定数は定期的に行うことをおすすめします。
チャレンジ・キャンペーンの実施または参加をする
TikTokでいいねの数を増やしたいのであれば、チャレンジやキャンペーンに積極的に参加することです。例えば、ハッシュタグチャレンジと呼ばれているものがあり、ユーザーに動画を投稿することで商品やサービスを宣伝できる、参加型の広告を行います。また、参加するだけでなくキャンペーンを実施する方法もあるため、積極的にアクションを起こしていくようにしましょう。
テロップをつける
TikTokユーザーは、動画を見る時にお店の中や電車の中など、音量を下げて動画を視聴する人もいます。テロップをつけることで、こうした状況のユーザーにも動画の内容を最大限伝えることもできます。ただし、あまりにもテキスト量が多いと嫌悪感を抱かれてしまう可能性もあります。適切な量のテロップをつけることが大切になるため、最低限にとどめておくようにしてください。また、最低限にすることで「あとでしっかり見直したい」と思い、いいねを押してもらえる可能性も高まります。
ほかのSNSで共有・拡散する
TikTokのいいねを増やすためには、SNSを使った拡散もおすすめです。TikTokの動画は「LINE VOOM」や「Instagram」などの方法があり、それぞれのSNSの特徴を意識しつつ共有・拡散していく必要があります。それぞれの強みを活かせるような拡散方法を意識することで、動画の再生数を伸ばすことになります。視聴者数のシェア数は、TikTokのアルゴリズムにも影響する部分です。
TikTokのいいね率が与える影響・効果
TikTokのいいね率がどのような影響を与えるのか、詳しく説明します。
●投稿した動画がおすすめ欄にのりやすくなる
TikTokのいいねは、アルゴリズムでも重視している部分です。いいねの数が増えるほど、おすすめとして表示される回数も増えていきます。おすすめにのると、より多くのユーザーに見てもらえる可能性も増えますし、潜在顧客にアピールすることにも繋がります。投稿やアカウントが伸びやすくなるからこそ、いいね率を高めて、いかにおすすめ欄にTikTokを載せられるかどうかです。
●企業・個人の認知拡大につながる
TikTokでいいねの数が多い=ユーザーからの注目度も高くシェアされる可能性が高いことがわかります。企業にとっても、より多くの人に商品やサービスを知ってもらいたいと考えていると思います。いいねを獲得することができ企業やブランドの認知拡大にも繋がります。投稿する内容にも興味を持ってもらいやすくなるので、ブランドのイメージそのものを高めることにもなります。多くのユーザーが面白いと興味を持ってもらえる動画を目指すようにしましょう。
いいねはTikTokアルゴリズムにおける重要な指標の1つ!
いいねはTikTokのアルゴリズムにおいても、評価対象となる指標の一つになります。そもそもTikTokアルゴリズムとは「加算アルゴリズム」と「減算アルゴリズム」があり、複数のエンゲージメントを元に評価を決めています。実際には投稿された動画のエンゲージメント率を見ているため、いかに評価対象を高めていけるかどうかにもかかっています。エンゲージメントは投稿したコンテンツに対して、ユーザーがどう思っているのか反応や好感度を表すための指標です。いいねやコメントはエンゲージメント率の向上のために重要な数値となるものとして覚えておきましょう。それぞれに目標値があるからこそ、評価されるような動画を作れるように意識していていくことが大切です。
また、TikTokのアルゴリズムではフォロー率は直接的に影響しないといわれています。TikTokは初心者でもバズるようにしているため、コンテンツそのものの評価のほうが重視される傾向があります。
TikTokのエンゲージメント率向上に重要となるいいね率以外の数値
TikTok動画を投稿するにあたって、いいね率は極めて重要な項目になります。ただ、より多くのユーザーに動画を見てもらうためにはいいね率だけでなく、加算アルゴリズムにおいて評価対象となるその他の数値にも着目することが大切です。TikTokのエンゲージメント率向上に重要といわれている、いいね率以外の数値の概要や目指すべき数値について説明します。
視聴時間
TikTokの視聴時間とは、ユーザーが一つの動画を視聴したときの平均時間のことをいいます。平均時間g長いほど、TikTokのアルゴリズムは興味・関心の高い動画だと判断するため、動画の評価が上がります。動画の尺の長さも今までの3分から10分に延長されており、以前よりオリジナル性の高いコンテンツ作りにも繋がります。投稿しているジャンルによっても異なりますが、TikTokのエンゲージメント率に直接的に影響してくる部分だからこそ、優先的に対策をしていきましょう。
視聴維持率
TikTokの視聴維持は、動画の尺に対しどれだけ長く視聴されたのかを示すための割合のことをいいます。例えば、1分の動画に対して視聴維持率が30秒であれば視聴維持率は50%になり、一定の時間は動画を見てくれたことがわかります。10分の動画に対して3分であれば視聴維持率が30%になり、高い数字とはいえません。視聴維持率は60%以上を維持するのが望ましいといわれています。興味のない、面白さのない動画はすぐに飛ばしてしまう傾向があるため、興味を引きつけられるかどうかです。
視聴完了率
TikTokの視聴完了率は、最後まで動画を視聴したユーザーの割合を示したものです。全員が完了するわけではないものの、目標値は30%以上だといわれています。視聴完了率が高いとおすすめに表示される可能性が高くなり、より多くのユーザーに見てもらえるようになります。動画はおもしろいと思わないと最後まで見てもらえなくなってしまうので、スキップするカ所を洗い出しつつ、原因を探していきましょう。
コメント率
TikTokの投稿に対して動画を見たユーザーからコメントが寄せられた割合を示すものです。TikTokにも「いいね」「シェア」「コメント」などの方法がありますが、文章を打ち込まなくてはいけない分、少し手間がかかる作業といえます。コメントを獲得するのはハードルが高いからこそ、0.1%でも獲得できるようにしておきましょう。
ジャンルによる違いもでてくるため、目標値が明確に決められているものではありません。
シェア率
TikTokのシェア率は、ユーザーが視聴した動画がInstagramやX、LINEなどのSNSで共有された割合のことをいいます。シェアされやすい動画は、他の人にも見てもらいたいと思えるような質の高い動画であることがわかります。動画をより多くの人に見てもらうためには、シェア率を高めていけるようにしましょう。シェア率の高い動画は、おすすめに表示される可能性も高まり集客にも繋がりやすくなります。
保存率
TikTokの保存率は、ユーザーが一度再生したあとにもう一度見たいと思える動画であるということです。それだけ内容が濃く充実している動画や需要の高い動画であることを証明できます。おすすめ表示される可能性も高まるため、多くのユーザーを獲得できる可能性が出てきます。保存率は、そこまで高いものではないので、うまく獲得できるとは限りません。ジャンルによる違いも出てきます。
フォロー率
TikTokのフォロー率は、どれだけの人が動画を再生してくれたのかその回数に対しての割合を示したものです。おすすめに表示される直接的な要素ではないものの、動画の再生回数に対して獲得板フォロワーの割合が多いと、多くの人に認められている動画であると判断できます。積極的に行う必要はないものの、フォロワー率はユーザーに認められているかどうかの指標になります。
まとめ
TikTokのいいね率は、エンゲージメント率を高めることが重要です。投稿した動画に対して、いかにユーザーが反応してくれたのかどうか、いいねやシェア、コメントを集められるようにしていきましょう。また、TikTokで再生回数を増やしていくためには、いかにおすすめに表示されるかどうかです。TikTokのアルゴリズムから評価を得られるかどうか、高められるようにしてください。