TikTokのインサイトに興味を持ち、調べている担当者の方もいるのではないでしょうか。エンゲージメントを高めつつ、TikTokを使った施策を行ううえでも必要な機能になり、フォロワー数や、視聴者数を把握することにも繋がります。これからインサイトを使って、TikTokの分析をしてみたいと考えている人にとっても、欠かせません。インサイト機能の分析方法も含め、詳しく解説していきたいと思います。
TikTokの「インサイト機能」とは
TikTokのインサイト機能は、フォロワーに関する数値を分析したり、動画のフォロワー数、視聴者数を分析するための機能です。誰でも無料で利用でき、TikTokのビジネスアカウントに限らず利用できるのが特徴です。より詳細な機能を使い分析したいときは「TikTokウェブビジネススイート」を使う選択肢もあります。
TikTokのインサイトは、分析のために外部ツールを導入する必要もありません。TikTok運用を無料で始めてみたいと考えている人にもおすすめです。インサイトの分析結果をもとに、適切な戦略計画を行うこともできるので、効率的な運用にも繋げやすくなります。
TikTokのインサイト機能でおさえておくべき基本ポイント
TikTokインサイト機能を利用しようと考えている人向けに、押さえておきたい基本ポイントを紹介します。
インサイトを使いこなすためにも、十分に覚えておくべきポイントです。
インサイト機能の利用条件
インサイト機能の利用条件は、全体公開の動画が1本以上あることです。インサイトのオンオフの設定ができなくなってしまうので、まずは全体公開の動画を用意してください。限定公開の動画しかアップロードしていないときは、インサイトの利用ができなくなってしまいます。一般のなかにあるインサイトから、条件を満たしているかどうかを判断できるので、対象の動画があるか迷ったときは確認してみてください。
インサイトデータの表示条件
インサイト機能の利用を開始したからと言って、すぐにデータを確認できるわけではありません。分析に必要なデータが十分にそろっていることも、表示させるうえでの重要な条件となります。また、インサイト機能の利用開始前に投稿した動画は、利用開始後の情報しか拾えません。
そのため、TikTok運用を始めるのであれば、公開動画を1本投稿した時点ですぐにインサイト機能を利用し開始しておくのをおすすめします。
インサイトデータの確認期
TikTokインサイトデータの確認期間についても、把握するようにしてください。アプリ版・ブラウザ版ともに、過去7日間・28日間・60日間の情報のみ閲覧できるようになります。もしくは、カスタムした一定期間内（最大60日前）まで閲覧できます。それ以前のデータは、見られなくなってしまうので定期的にデータをダウンロードし保存しておくのをおすすめします。インサイトデータは確認するタイミングを逃さないようにしておきましょう。
インサイトデータのダウンロードの可否
TikTokのインサイトデータのダウンロードは、アプリ版ではできません。ブラウザ版は、インサイトのデータをダウンロードして分析できます。ダウンロード形式は、XLSX形式や、CSV形式にてダウンロードができるようになります。インサイトを分析に使いたいと考えている人は、いつでも確認できるように、データをまとめておくのをおすすめします。
インサイトの設定方法と見方
インサイトの設定方法は以下の手順で進めるようにしてください。
1. プロフィールの右上にある「三」マークをタップします
2. 設定やプライバシーの画面から「クリエイターツール」を選択します
3. クリエイターツールのなかにある「インサイト」を選択します
4. インサイトの画面にある「オンにする」を設定して完了です
インサイトは「全体のインサイト」と「投稿ごとのインサイト」の2つがあります。
全体のインサイトは、先ほど説明したインサイトの手順で「クリエイターツール」→「インサイト」をタップするだけです。この設定のなかでインサイト機能をオンにしていないと機能は使えません。一度オンにした設定もオフに変更することができるので、用途に合わせて使い分けるようにしてください。
TikTokの動画の投稿を友達までに限定しているときは、インサイトを活用できません。
投稿ごとのインサイトの設定方法は以下の通りです。
1. TikTokの投稿した動画を開きます
2. 右下にある「…」から「プライバシー」を選択します
3. 動画の投稿範囲の設定で「誰でも」に変更します
以上で設定は完了です。TikTokの投稿ごとに設定するときはこのやり方を選択してください。
TikTokのインサイト機能で確認できる4つの指標
TikTokのインサイト機能で確認できる4つの指標について説明します。
（1）概要
TikTokの概要は、動画の各指標を確認したいときに使えます。例えば、全体のインサイトの場合、「主な指標」は、動画の再生数やプロフィールの表示回数、いいね・コメント・シェア数が確認できます。投稿ごとのインサイトでは、「主な指標」は、動画の再生数や総再生時間、平均視聴時間、再生完了率・新たなフォロワー数が確認できるようになります。いずれの方法も動画の流入元である「トラフィックのソース」や「検索クエリ」を知ることもでき、最も重要なタブとして知られています。また、TikTok動画をいつ発信すると反応が得られるのか、プロフィールを修正するべきかなども考えるポイントになります。
（2）コンテンツ
TikTokのコンテンツは、動画の再生回数を把握するためのものです。人気のある動画を順番に表示できますし、どのようなクリエイティブな動画か、いつ頃視聴されているのかを確認する事もできます。動画をもとに「視聴者に人気があるのか？」勝ちパターンを把握できるようになります。
全体のインサイトでは、「最多視聴数」「最多いいね数」「新規フォロワー数」のようなそれぞれのジャンルにおける”トップ投稿”を確認する事ができます。投稿ごとのインサイトでは「エンゲージメント」がこの指標になり、「コメントでよく使用される単語」や「いいね数・いいねのタイミング」を効率的に確認する事もできます。人気のある動画を分析していきいつ頃に投稿すればバズる可能性があるのかを見極められるようにしていきましょう。
（3）視聴者数
TikTokのインサイトでは、視聴者数を確認する事もできます。全体のインサイトでは「ユニーク視聴者数」「視聴者が再生したほかの投稿・クリエイター」を確認できます。投稿ごとのインサイトでは、「総視聴数」「視聴者の種類」「性別」「年齢」「位置情報」を確認できるようになります。インサイト分析においても重要な指標になるため、必ず確認しておくようにしてください。
（4）フォロワー数
フォロワー数は、どのくらい獲得できるのか時間帯や日別に確認できます。他にもフォロワーの属性まで確認できるなど、詳細を確認する事も可能です。全体のインサイトのみにあるタブは「総フォロワー数」「純フォロワー数」「フォロワーのインサイト」「最もアクティブな時間帯」などを確認できます。ようは、いつどのような属性のユーザーが動画を視聴しているのかを把握する方法でもあります。フォロワーが100人を超えると、より詳しいインサイトを確認できるようになります。
（5）LIVE
TikTokのインサイトは、LIVE配信のデータを確認する事も可能です。全体のインサイトや、LIVEアーカイブのみにあるタブのことをいいます。「配信時間」や「最大同時視聴者数」「LIVE配信によって獲得した新規フォロワー数」のような情報を確認できるのも特徴です。他にも、どのようなLIVEだと配信の反応が大きくなるかを考えるきっかけになります。PDCAサイクルを回しつつ改善していき、ユーザーからの反応の良い、TikTok動画を配信できるようにしていきましょう。
TikTokのインサイト機能の分析方法
TikTokのインサイト機能の分析方法について説明します。
TikTokのアルゴリズムについても理解していかないと、思うような分析ができなくなります。
自分にあった方法を見つけつつ、インサイト分析を行うようにしてみてください。
TikTokのアルゴリズムを理解しておく
TikTokアルゴリズムを理解することも、インサイト機能の分析には欠かせません。アルゴリズムとは、TikTokのなかで”動画が拡散されるにはどうしたらいいのか”ということです。アルゴリズムを理解できていないと、動画を投稿したところで思うような結果には繋がりません。バズる動画を投稿したい人は、まずは「おすすめ」に表示されるための施策を考えるようにしていきましょう。TikTok独自のアルゴリズムがあるので、ポイントを押さえた施策を行うことも重要です。「シェア率」「動画視聴完了率」「いいねやコメント数」「視聴時間」「複数回再生」「アカウントの視聴者数」などを意識してください。
アカウント運用の目的を明確にする
TikTokの分析方法の基本としてアカウント運用の目的を明確にしていく必要があります。企業によって異なりますが、TikTokアカウントを開設した何かしらの目的を持っているのではないでしょうか。インサイトで数値を観るのはもちろん、目的をブレイクダウンしたうえで適切な目標を設定するようにしてください。KPI（Key Performance Indicator）を設定することで、より効果的なＳＮＳマーケティングを実現することができます。KPIの設定は、競合他社と比較して決める方法もありますし、過去のフォロワー数の比較によって決めるやり方もあります。何を指標にするのかを決めたうえで計算していき、企業ごとに最適なKPIを決めるようにしてください。
現状を把握して仮説立て・施策を行う
TikTokのKPIを決めたあとに、アカウントの現状を確認するようにしてください。目的によっても変わりますが「重要指標」「サブ指標」の数値を確認しつつ、仮説を立てて施策を実行できます。今の状況と目標値の剥離状況を把握することもできるからこそ、重要な分析の一つです。目標を達成するために仮説をいかに実現するのか、効果を確認するときにインサイトを活用していきます。
アカウント全体の投稿形式をリーチを確認し、目標との差異を把握します。過去の投稿のなかでリーチが高かった投稿の傾向を確認し、伸びやすい形式や内容について仮説を立てていきます。仮説ベースに投稿を作り実際に投稿し、反応を見るようにしながら確認していきます。
インサイトを活用しながら改善を図る
TikTokインサイトを積極的に使いながら、改善を図るようにしてみてください。アカウント全体の分析結果を確認しつつ、興味を持っているのは男性女性のどちらが多いのか分析していきます。興味を持った人を推測しつつ、今後の動画作成に活かしていくようにしてください。分析するときはアプリ版よりもブラウザ版を使うほうがデータをダウンロードできることもあり確認しやすくなるのでおすすめです。データはエクセルにまとめつつ、分析できるように準備しておきましょう。
まとめ
TikTokインサイトで覚えておきたい、設定方法や分析などの戦略について解説しました。インサイトの分析は動画の再生回数やフォロワー数にも直結してくる部分になります。TikTokのアルゴリズムも理解していないと、最適な動画の投稿時間や方向性を決めることもできなくなってしまいます。動画の再生階数やフォロワー獲得を目指しつつ、インサイトを使いこなしていきましょう。
