TikTokのキャンペーンを実施してみたいと、検討している企業担当者もいるのではないでしょうか。一言でTikTokのキャンペーンといっても種類がありますし、まずはどんな内容が行われているのかを知ることが大切です。実際に企業にて行われているTikTokキャンペーンの成功事例も含め詳しく説明します。TikTokのキャンペーンを成功させたいと考えている人は必見ですので、参考にしてみてください。
TikTokキャンペーンとは?
TikTokキャンペーンとは、商品やサービスを拡散する目的で企業が行う広告戦略のことをいいます。例えば、フォローしてくれた人やコメント、リツイートなどの条件を設けてキャンペーンの当選者を決めていくようになります。目的によっても異なりますが、気になる商品やサービスがお得に手に入るものもありますし、SNSでアクションを行うだけのキャンペーンなど企業によってもさまざまな施策が行われています。TikTokのキャンペーンを行うことで購入促進や認知拡大の効果も期待できます。
企業がTikTokキャンペーンを実施するメリット
企業がTikTokキャンペーンを実施するメリットについて紹介します。
若年層のユーザーにアプローチできる
TikTokのユーザーは主に10代・20代・30代の若い世代がメインです。特に学生世代の利用者が多く、社会人よりも時間の確保がしやすく、視聴回数も多いため企業にとっても効率的にアピールできます。利用者数も大幅に増えているため、商品やサービスの訴求効果を高めることにもなります。また、将来の顧客獲得を目的にして、商品やサービスを知ってもらうきっかけとしてもTikTokのキャンペーンは有効的です。
高い拡散力が見込める
TikTokは高い拡散力が見込めるのも、キャンペーンを実施するメリットの一つです。TikTokのなかでバズらなくても、InstagramやX、LINEなどの他のSNSにシェアしてもらうこともできます。TikTokの動画は短いのもあり、サクッと見ることが可能です。
どの媒体でバズるかもわからないからこそ、拡散力の高さは大きな魅力になります。動画を拡散してもらうことで、より多くの人にみてもらえる可能性を高めることにも繋がります。
低コストで運用できる
TikTokのキャンペーンは低コストで実施しやすいのも特徴です。一般的に動画を作ろうとすると、編集ソフトが必要になるため、編集の工数がかかってしまいます。そのため、ある程度リソースを確保できないと運用すら難しくなってしまうこともあります。TikTokの場合、アプリのなかに編集機能がついており、初心者でも使いやすい仕様になっています。動画の尺も少ないので、自分で編集し投稿できるため編集の負担を最小限に抑えることもできます。
TikTokキャンペーンの主な種類
TikTokキャンペーンといっても、その種類は多種多様といえるでしょう。
具体的にどのようなキャンペーンがあるのか詳しく説明したいと思います。
フォロー&いいねキャンペーン
TikTokのアカウントをフォローしてくれた人と、特定の投稿に対していいねをしてくれた人が対象になるキャンペーンです。誰でもすぐに参加できるキャンペーンになり、応募者を増やし盛り上げる目的があります。ユーザーが参加型になるので、効果的なPRに繋げたいと考えている人にもおすすめです。登校画面にコメントをするのが条件など、さまざまな内容のものがあります。
ハッシュタグキャンペーン(ハッシュタグチャレンジ)
指定したハッシュタグで動画を投稿した人が参加できるキャンペーンです。ユーザー参加型で盛り上がりやすく、応募者が拡散することにより効果的なPRを行うことに繋がります。TikTokで行われているキャンペーンでもよく見かけるものになり、投稿した動画のなかで商品・サービスのプレゼントをしたり、割引券などユーザーによってもメリットがたくさんあります。
楽曲・エフェクト使用キャンペーン
TikTokの動画に指定した音楽やエフェクトを使い、投稿した人が参加できるキャンペーンです。音楽はトレンドを反映させやすくなりますし、応募者を集めやすいのも特徴です。楽曲に興味を持った人が積極的にキャンペーンに参加してくれるのもあり、気軽に動画を投稿してくれる可能性も高くなります。動画の尺の短さもあり、動画初心者でも挑戦しやすい方法です。
インスタントウィンキャンペーン
TikTokで指定されたハッシュタグをつけた動画を投稿したうえで、企業が用意した特設サイトにログインしてもらいます。その場で当選したかどうかが表示されるので、応募してからのタイムラグもありません。すぐにキャンペーン結果がわかるからこそ、より参加しやすくなるのも特徴です。拡散力の高いキャンペーンでもあり、多くのユーザーへリーチできる注目度の高い方法です。
企業によるTikTokキャンペーンの成功事例9選
企業によるTikTokキャンペーンの成功事例について紹介していきたいと思います。
ユニクロ
アパレルブランドのUNIQLOは、TikTokを使い「グローバルインフルエンサー」の募集を行いました。全国にあるユニクロの店舗のモニターやSNSで流れる映像に登場できるものになり、グランプリ受賞者には日本のテレビへの出演権がついてきたことも話題になりました。キャンペーンに参加するのは、ユニクロのUTを購入し着用し動画を撮影するだけです。指定されたハッシュタグ+楽曲+公式アカウントのフォローを条件としています。豪華景品なのもあり2週間の間に20万件以上の動画が投稿さ投稿されるなど、大きな話題を集めるキャンペーンとなりました。
江崎グリコ
大阪に本社を構え、大手お菓子メーカーとして確かな知名度のある「江崎グリコ」は、11月11日の「ポッキープリッツの日」に合わせて、ポッキー何本分体操のハッシュタグをつけて動画を投稿すると、街頭ビジョンに映し出されるキャンペーンを実施しています。江崎グリコの知名度もあり、ハッシュタグをつけた投稿は20,000本以上になり、再生回数も2,700万回を超えました。江崎グリコにとってもブランディングに成功した事例です。
森永製菓
大手お菓子メーカーの「森永製菓」も、TikTok解説1周年を記念したプレゼントキャンペーンを行っています。森永製菓のキャンペーンは、「inゼリー」が1年分当たる!という嬉しいものでした。キャンペーンの期間中に公式アカウントをフォローするだけ応募が完了するので、気軽に参加できるのが特徴です。投稿した動画もインパクトがあり、一目見たら忘れられないものでした。そのため、動画に対して18,000以上のいいねを集めることにも成功しています。プレゼントキャンペーンは、新規フォロワーを短期で獲得できるメリットがあります。
コカ・コーラ
コカ・コーラは、SNSを使ったキャンペーンを積極的に行っています。TikTokでは、毎年クリスマスシーズンに合わせてリボンボトルをテーマにキャンペーンを行っています。コカ・コーラのテーマソングに合わせて、ありがとうに合わせたテーマの動画を撮ります。応募者のなかで選ばれると、渋谷の街頭ビジョンにて動画が放映される豪華なキャンペーンになります。また、同時に100名には1,000円のクオカードプレゼントも行い、たくさんの応募が集まりました。総再生回数4,000万回以上と大きな話題になっています。
ピザーラ
ピザのチェーン店としても有名な「ピザーラ」でもTikTokキャンペーンを行っています。過去には、フォロー&いいね&コメントをした人に、オリジナルのハンディファンをプレゼントするなど、限定品なのもありピザーラファンでなくても、欲しくなるようなアイテムでした。またCMでも見かける、ピザを注文した人のなかで100人に1人が無料になるなど、さまざまなキャンペーンを行っているのも特徴です。ピザーラを身近に感じられるようなキャンペーンを数多く行っています。
ローソン
SNSを積極的に使っているのがコンビニチェーンの「Lawson(ローソン)」です。公式アカウントをフォローしている人を対象にしたものになり、投稿に対してコメントすると応募が完了します。誰でも簡単に団化できることや、抽選でクオカード10,000円分がもらえるとあり、多くのユーザーがコメントをしてキャンペーンに参加しています。ローソンは定期的にキャンペーンを実施していることもあり、アカウントに登録しておくとお得になる機会が多いのも特徴です。
ビッグエコー
カラオケチェーンの「ビックエコー」では34周年大感謝祭の時期にTikTokを開設しました。そのため、TikTokへの参入は早いほうではありません。TikTokのアカウントをフォローして、いいねをすると店舗で使えるフードメニューのプレゼントがもらえるものでした。例えば、フライドポテトやチキンバスケットなど人気のあるメニューなのもあり話題になりました。他にもユーザーが積極的に参加したくなるような仕組みを取り入れているのもビックエコーならではです。
モスバーガー
ハンバーガーチェーンの「モスバーガー」でも、TikTokによるキャンペーンを実施しています。フォロー&コメントするだけの簡単なものになり、参加者にはデジタルギフト券を抽選にてプレゼントするというものでした。モスバーガーといえば美味しいのもあり、ファンも多いハンバーガーチェーンです。モスバーガーが無料で食べられる!?とあって、多くの人が動画を再生して視聴しました。当選者の人数が多いのもあり、参加してみようと前向きな気持ちになります。
JAPAN AIRLINES(JAL)
航空会社「JAL」でも、TikTokの動画で短編ドラマを投稿するキャンペーンを実施しました。人気クリエイターグループとのコラボで実施されたものになり、久米島行の航空券が当たるキャンペーンです。動画の内容はカップルの「旅」をテーマにしたもので、キャンペーンの内容については言及せずに、プロフィールに詳細を記載していました。
2話に分けて投稿することで、続きをみたいと思ったユーザーをプロフィールに誘導し、サイトへの回避を促すことにもなります。再生数は780万回以上・いいねは20万以上を達成しました。
TikTokキャンペーンを成功させるためのポイント
TikTokキャンペーンを成功させるために覚えておきたいポイントを説明します。
・キャンペーン参加のハードルを低くする
TikTokのキャンペーンは参加のハードルを低く設定し、誰でも参加できるようにしておくことも大切です。難易度が高い参加条件にしてしまうと、キャンペーンの参加者も少なくなってしまいます。TikTokは若い世代の利用者が多いこともあり、参加意欲を高めるような工夫も大切です。また当選数が多いキャンペーンのほうが、拡散性も高くなるため一定以上の人数が当選するような内容を考えてください。ユーザーが見たときに「もしかしたら、当たるかも?」と思ってもらえるような工夫が必要です。
・ターゲットが魅力に思う景品を用意する
TikTokのキャンペーンは、魅力的な景品を用意することも重要です。特にターゲットが見たときに、興味・関心を持ちキャンペーンに参加したいと思えるかどうかです。例えば、デジタルギフトだと手続きも簡素化できますし、在庫管理の必要もなくキャンペーンを行うハードルも低くなります。500円の電子版ギフト券や、クオカード、オリジナル商品など、もらって嬉しいプレゼントができるキャンペーンを考えましょう。ターゲットの欲しいものがわからないときは、事前に分析するのをおすすめします。
・話題性を意識した参加条件を設定する
TikTokのキャンペーンへの参加条件は、話題性を重視できるようにしてください。TikTokにはトレンドがあるため、そのときの流行によっても左右されてしまいます。テーマソングに合わせて、オリジナルの振り付けのダンスをしている動画など、トレンドの傾向を探ることも重要です。いかに多くのユーザーが参加してもらえるか、拡散してもらえるかを意識した、参加条件を設定するようにしてください。話題性があれば、自動で参加者も集まります。
まとめ
TikTokのキャンペーン事例を見ると、それぞれの企業が工夫して行っていることがわかると思います。同じキャンペーンを行う必要はなく、企業のターゲットが興味をもってもらえるようなキャンペーン内容にしつつ、いかに魅力的だと思ってもらえるかどうかです。参加条件のハードルもそうですし、景品や数も含め、ユーザーが参加したいと思えるキャンペーンを考えるようにしてください。