Instagram採用に興味があるものの、自社にあった求人方法なのか、取り入れるべきか迷っている人事部門の担当者の方もいるのではないでしょうか。
求人方法にはさまざまなものがありますが、若い世代に人気のInstagramを使うことで、より多くの人に企業を認知してもらい採用に繋げていきます。Instagram採用がもたらすメリットや、成功させるために覚えておきたい6つのポイントを紹介していきたいと思います。
Instagram採用とは?
Instagram採用とは、画像・動画を使い企業の魅力をアピールしつつ求人を行う方法です。インスタ採用とも呼ばれている方法になり、アクティブユーザーである10代・20代・30代をターゲットにしています。新卒採用や、中途採用でも若い世代を対象にしているため、有効的な手段としても注目されています。
Instagramはビジュアルに特化しています。文章で伝えるよりもより多くの人に興味をもってもらえるようになり、面談・選考に繋げていきます。Instagramに、オフィスの様子や社員の人柄などを写真・動画を通して伝えていきます。事前に知ってもらうことで、ミスマッチ防止効果もありますし、企業認知度の向上に繋げることもできます。
Instagram採用の2つの方法
Instagram採用には大きく分けて2通りの方法があります。どちらの採用が適しているのかを判断するためには、まずはメリット・デメリットについて把握しておきましょう。
専用アカウントを作成して採用活動を行う
Instagramで採用専用のアカウントを作る方法です。基本的には無料でアカウントが作成できるので、余計なコストをかけたくない企業向きです。投稿する頻度や内容も企業側が決められる良さもあります。ただ、アカウントを運用するため成果が出るまでに時間がかかります。できるだけ早く採用を決めたいと考えている企業には向きません。広告を出稿すれば費用がかかるので予算も含め検討するようにしましょう。
アカウントは作成せず求人広告を出稿する
Instagramアカウントを作らずに、求人広告を出稿する方法です。広告を出すのにお金はかかりますが、即効性が期待できる方法になり、できるだけ早く採用を決めたい企業向きです。有料で投稿しているため、できるだけ高い成果が欲しいと考える企業も少なくありません。Instagramの広告を見た人が、応募フォームや採用サイトのリンクに遷移することが目的です。
Instagram採用がもたらす6つのメリット
Instagram採用を使うことで、企業にとってはさまざまなメリットがあります。
具体的にどんなメリットがあるのか、6つ紹介していきたいと思います。
企業の魅力を視覚的にアピールできる
Instagramは企業の魅力を視覚的にアピールするのに適しています。文字数の制限がなく自由に採用情報を発信できます。採用ブランディングに効果的な方法としても知られており、動画やリールを使い文章よりも印象に残りやすいメリットがあります。求人サイトでも写真・動画を掲載できますが、より多くの情報を違う方法で伝えることにも長けています。会社を効率的にアピールできるので、会社のファンを増やし「働いてみたい」と思わせるように認知度の向上にも繋がっていきます。
採用後のミスマッチを防げる
企業にとっても、採用したものの辞めてしまうミスマッチを防ぐメリットがあります。企業側の候補者の認識や、個人が持っている素質や適正にいかに気付けるかどうかが重要です。面接の時間だけで、お互いに求めているものが一致しているかどうか判断するのは簡単なことではありません。Instagramは企業としての日常を視覚的にアピールできますし、企業と求職者の交流の場にもなります。企業理解を進めて、条件面で応募するよりもしっかりと理解したうえで入社できるので、ギャップを感じにくくなります。
採用コストの削減につながる
企業にとって、採用はコストがかかります。求人サイトに掲載する場合、転職エージェントとの契約料などもかかります。求人をかけて採用する人が決まらなかった場合にもかかる費用になるため、企業にとっても大きな負担になります。Instagramは無料で利用できますし、投稿作業も簡単です。スマホがあれば撮影して編集や投稿までのすべての作業ができます。企業の認知度も高めることができるので、自然と応募者も増えてきます。
企業イメージの向上につながる
Instagramを通してイメージを向上させ、ファンを増やすことにも繋がります。企業によっても人材不足の影響を受け、優秀な人材を確保しにくくなっています。企業イメージを高めることで、中長期的に活躍してくれる人材を確保し、育成することにも繋がります。Instagramを通して企業に対して愛着をもってもらえるようにすること、身近に感じてもらえるための工夫が欠かせません。企業イメージの向上にも繋がるのが大きなメリットといえるでしょう。
将来的な就職・転職を考えている潜在層・若年層にもアプローチできる
一般的な求人サイトは、今仕事を探している人がメインです。そのため、将来的に就職・転職を考えている潜在層へのアプローチにはなりません。Instagramであれば就職や転職にも関係なく、SNSを使っている人の目に留まる可能性があります。人材の確保が難しくなっている今、いかに潜在層に対してアプローチできるかどうかが重要になります。Instagram採用を使うことで、就職や転職活動を始めたときに応募してもらえる可能性が高まります。
広告出稿時はターゲットを細かく設定できる
Instagram採用は、有料で広告を出すことによってターゲット層を細かく設定することも可能です。例えば、ターゲットの年齢層や、住んでいる地域なども設定した上で配信できます。ターゲットに対して効果的な宣伝効果も高まり、認知度も期待できます。Instagram広告は無料でも出せますが、有料にして細かなターゲット層を設定したうえで求人を出せるのも大きなメリットといえるでしょう。
Instagram採用で考えられる3つのデメリット
Instagram採用にはたくさんのメリットがありますが、デメリットも存在します。
企業の採用として使ううえでどんなデメリットがあるのか把握するようにしていきましょう。
継続的な運用が不可欠となる
Instagram採用は、効果が出るまでに時間がかかるデメリットがあります。求人広告のように、即効性が期待できる方法ではなく、ある程度の認知度を持っている企業である必要が出てきます。最初は応募数が少ない点もあり、求人広告と併用させないと難しいケースも出てくるかもしれません。そのため、継続的に運用する必要があり、人的コストの負担が発生してしまう問題もあります。長期的に運用するために、企業でどうやって体制を整えていくのかを考え対策を行うようにしていきましょう。
マーケティングやコンテンツ制作のスキルが求められる
Instagram採用は、まずはたくさんの投稿があるなかでターゲット層に見つけてもらうことが重要になります。そのためには、興味を持ってもらえるような魅力的な企業であることをアピールすることも欠かせません。また、Instagramのハッシュタグやリール、ストーリーズも使います。Instagramのマーケティングやコンテンツ制作の知識も必要になってきます。制作スキルの有無や実績がないと、Instagram採用をしても、思うような結果に繋がりません。
炎上リスクが伴う
Instagram採用は、投稿する内容に十分に気を付けておかないと炎上してしまうリスクがあります。一度炎上すると企業としてのイメージも悪くなってしまい、逆効果になってしまうデメリットもあります。Instagram採用は、投稿した瞬間から多くのユーザーの目に触れますし、拡散される可能性があることを、十分に認識するようにしておきましょう。投稿する前のWチェックを徹底するなど、よく確認してから投稿するのをおすすめします。
Instagram採用を成功させるためのポイント6選
Instagram採用を成功させるためには、ただ投稿するのではなくポイントを意識することが大切です。Instagram採用で覚えておきたい6つのポイントについて解説していきます。
ターゲット層を明確にしておく
Instagram採用を成功させるためには、ターゲット層を明確にしておく必要があります。ターゲットを絞らずやみくもに投稿していると、ありきたりな内容になってしまい印象にも残らなくなってしまいます。
どのような人材を採用したいのかを明確にしたうえで、発信するべき情報やハッシュタグを設定しましょう。ターゲットによっても投稿する時間帯が変わってきます。例えば、性別・年齢・職業・スキル・性格・価値観など細かく明確化させていきます。書き出した条件に対して優先順位を決めていき、絶対に外せない条件も見直しておきましょう。
社内の雰囲気をイメージできる投稿を心がける
Instagram投稿で、社内の雰囲気が伝わるように意識してみてください。求職者にとって、企業の情報は相性を見極めるための重要なポイントになります。入社して見ないとわからないような社内の雰囲気や社員の人柄などリアルな情報ほど、需要も高くなります。実際に働いている社員を紹介したり、仕事をしている風景やイベントの内容などわかりやすいものを選ぶようにしましょう。求職者が求めている情報を発信することで、より興味や関心を高めることにも繋がります。ただし、良い面ばかりを投稿してしまうと実際に入社したあとにイメージと違うミスマッチが起こりやすくなるので注意してください。
採用担当者のアカウントを作成する
Instagram採用を行うときは、企業アカウントとは別に採用担当者のアカウントを作成するようにしてください。企業向けのアカウントだと、距離を感じてしまう求職者の方も少なくありません。採用担当者のアカウントを作り、実際の担当者の写真をアイコンにしておきます。人同士のコミュニケーションになるため、親しみやすくなりエンゲージメントを高めることにもなります。採用担当者が複数いる場合は、注意書きにその旨を記載しておくとフォロワーの信頼を獲得しやすくなり、減少を防止できます。自分が求職者の立場になったときにどうしたら親しみを感じるか?を意識してみてください。
インサイトで定期的に反応を確認する
Instagramのプロアカウントにすると「インサイト」が使えるようになります。Instagramの投稿に対してのリーチ数やフォロワーの傾向(属性)、プロフィールのアクセス数などを簡単に把握できるようになります。インサイトは専門的な知識も必要なく使い方を共有しておくだけです。なかでもプロフィールのアクセス数は必ず確認するようにしておきましょう。応募してもらえる可能性が高い求職者に対してリーチできているかどうかを判断するための指針になります。フォロワーの数も必要になるため積極的に投稿して、まずは100人以上を目指すようにしておきましょう。
リール・ストーリーズを活用する
Instagram採用では、リールやストーリーズも積極的に活用していくようにしましょう。リールは15秒・30秒・60秒などの短い動画を作成して投稿できる機能です。編集も簡単にでき、音楽を付けたりエフェクトを使っておしゃれで洗練された動画を投稿できます。ストーリーズは写真や動画を投稿できる機能になり、社内の雰囲気を伝えたい時にも便利です。ただし、24時間が経過すると消えてしまうため、ハイライト機能を使うのをおすすめします。リールやストーリーズはそれぞれの使い分けが重要になりますので、反応を見ながら更新するようにしておきましょう。
ハッシュタグを活用する
Instagram採用は、ハッシュタグも使いましょう。投稿内容のラベリングの役割を持っているものになり、投稿のたびに取り入れることで興味を持ったユーザーの検索に表示されやすくなります。ハッシュタグをつけないと投稿として見てもらえる可能性が少なくなってしまいます。より多くの人へリーチを狙えるようになりますし、フォロワーを獲得することにもなります。ただし、ハッシュタグは商品やサービスとの関連性の高いものを選ぶようにしてください。
まとめ
Instagram採用は無料で始められますし、企業ブランディングにも繋がるので積極的に使うようにしてください。ただし、フォロワーの数が集まっていないと思うような効果が期待できなくなってしまうので、まずは投稿でリールやストーリーズを使い社内の雰囲気を発信しファンを獲得していきましょう。求人にかかるコストを削減することにも繋がるので便利な機能といえるでしょう。